2025年8月6日(本日)、広島では第80回 原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式が行われています。以下に、今日の主な対応と課題をお伝えします。
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■ 今日の取り組み・対応
• 平和記念式典(8:00~8:50)
• 広島平和記念公園で約7,000の参加席とサブ会場2,200席にて開催。式次第には献水、献花、黙とう(8:15)、市長による平和宣言、鳩の放生、子ども代表による「平和への誓い」、首相ら要人のあいさつ、平和の歌の合唱などが含まれています 。
• 約120カ国・地域から参加があり、史上最多となりました 。
• 全世界と日本全国で一斉に8:15に黙とうと平和の鐘が響き、犠牲者を追悼します 。
平和記念式典で献花する石破首相(8月6日午前8時9分、広島市中区で)=東直哉撮影(読売新聞)
• 被爆者や若い世代による継承活動
• 滝業を通じて、12歳の少年・佐々木瞬さんが英語による平和ガイドを実施。被爆体験の伝承と国際交流を促しています 。
• 生存者からの訴えと抗議の声
• 被爆者の平均年齢が86歳を超える中、核抑止論の広まりに強い危機感を抱き、政府に対し核兵器禁止条約参加を求めています 。
• 国際的な反響と連携
• ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)など国際NGOがこの節目を機に、核軍縮への行動を各国に促しています 。
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■ 今日の課題と今後の対応
• 被爆体験の継承が差し迫る課題
• 生存被爆者の高齢化が進み、記憶と声の継承を急がれる局面にあります。
• 政府の政策と被爆者の期待に乖離
• 日本政府は米国の核抑止に依存し、核兵器禁止条約(TPNW)には署名・批准しておらず、多くの被爆者団体はこれに不満を示しています 。
• 国際情勢と出口なき軍拡競争
• 米・露中心に核戦力が維持され、地政学的緊張の中、非核の声をどう効果的に発信するかが問われています 。
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今日という日は、犠牲者への追悼にとどまらず、「核なき未来」をいかに具体的に築いていくかを考える岐路です。被爆者の声と若い世代の活動が交差するこの節目に、日本は国内外へのメッセージをさらに明確にしていく必要があります。市民一人ひとりの関心と行動が、核廃絶への確かな歩みを支える鍵となります。
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